三宅洋平氏の「危うさ」とイケダハヤト氏の「バランス感覚」

1. 切れ者イケダ氏の「三宅批判」に狂いはありません

2016参院選・東京選挙区で25万票を獲得し堂々落選した三宅洋平氏について、イケダ氏は「三宅洋平氏は支持できない」との発言をしています

イケダ氏が支持できない理由として取り上げている三宅氏の発言は、確かに問題含みのもので、氏の主張は、どれも納得できるものです。

なお、「障害児を産んだ親は反省すべき」という内容の発言については、前の記事に追記したとおり、三宅氏からすでに謝罪がなされています。

そこで今回は、「地震兵器」問題を取り上げます。

2. 三宅氏は確かに「危うい」と思いますよ

三宅氏は、東日本大震災の当日に、地震兵器が使用された可能性について述べています

それに対して、確認できる事実に基づかないこの発言は、「ただ単に陰謀論を撒き散らして、社会を不安にさせ、情報弱者を扇動させただけ」であると、イケダ氏は指摘しています。

この指摘はまったく正しいと思います。

こうした「危うい」発言については、三宅氏からの訂正が望まれるところです。

なお、地震兵器についてですが、その存在を信じる信じないは、個人個人の自由の範囲内と思います。

ここでの問題は、政治家になろうという方は、そうした曖昧な情報を無闇に流すべきではない、という話です。

3. けれども、イケダ氏のこの「バランス感覚」はどうですか?

イケダ氏は、前項の問題点を指摘した上で『「科学的に確認できる真理」に基づくリーダーを』と主張します。

これもまた、非の打ち所のないご意見ですが、この言葉は、参院選東京選挙区に立候補した「無名」の新人に対してではなく、例えば、自民党の安倍総裁に向けてこそふさわしい言葉ではないでしょうか。

こちらのリテラの記事にある、安倍総理の「TPP断固反対とは言ったことがない」という答弁は、レトリックとも詭弁とも言いがたい、ただの「嘘」にしか思えません。

「科学」がどうとか、「真理」がどうとか言う以前に、過去の自分の発言をなかったものとしてしまうような「嘘」を平然と言えるその姿勢は、「真理に基づくリーダー」からはほど遠いですよね。

イケダ氏ほどの、才能もあり、影響力もある方が、
しかも「三宅不支持」を主張する記事の中で、消極的ながらも「共産党支持」をおっしゃる方が、
日本の「リーダー」である安倍総理のこうした発言に対しては特に意見の表明はないままに、「泡沫候補」とまで言われる三宅洋平候補についてだけ、わざわざご自分のページで不支持を表明するということについて、「政治というものに対しての、そういうバランス感覚って、ちょっと、どうなのかなぁ」と思ってしまうのです。

4. 今後のイケダ氏の発言に期待しちゃいます

とはいえ、ユニークで新鮮な視点から様々な問題を論じるブロガーとして知られるイケダ氏の今回の発言は、ネット上で話題になっている、これも新しい感性の持ち主の三宅洋平氏に関して、ひとこと述べてみたという程度の話でしょうから、その発言のバランス感覚に多少問題があったとしても、それは決して責められるものではないでしょう。

イケダ氏が、これからも政治関連の発言を続けていくとすれば、そのときにはこうしたバランス感覚の問題にも配慮して、さらに意義ある発言をしてくれるに違いないと思いますので、今後の発言に期待して注目したいところです。

※こちらの記事も合わせてどうぞ。
[「三宅洋平」は「惨敗」したのか - 2016参院選・やじうま的雑感]

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